その日、潮、場所、時間、天候、など様々な条件から、最適なルアーを選択し、最適なアクションで、最適な箇所をトレースする。
シビアな環境下で釣果を挙げる名人達は、最適解に辿り着くまでの工程がシンプルなのが特徴です。
魚を釣ると言う目標に辿り着くまでの工程がシンプル。
トライ&エラーが早い。躊躇がない。
そして最適解は流動的なのを知っていて、一度出た答えに執着がない。
なんとなく、ビジネスにも通ずるところがある気がします。
今回は、私も実践している、シンプルなルアー選択の方法をご紹介したいと思います。
ナチュラル&アピール ルアーローテーションの基礎知識
ルアーローテーションの超基本です。
4項目に分けてルアーローテーションを繰り返します。
高活性な時は本物の餌に近いほうが有利で、ナチュラルアクション&ナチュラルカラーが有効。
逆に低活性な時は本物は見飽きているのか本物から違うほうが有利で、アピールアクション&アピールカラーに好反応だったりします。
アクション&カラーにサイズを加えるとさらに細分化できますが、ややこしくなるので今回は要略。
適当にローテーションするのではなく、根拠を持ってローテーションすることが重要です。
突然ですが、皆さんは普段何を食べますか?
おなかが空いているときは普段から食べている定食やラーメンなどを食べると思います。
逆に、おなかいっぱいになった時に食べたくなるものって何ですか?
プリンやケーキなどの甘いデザートを食べたくなりますよね!
この時、普段食べている定食などをナチュラル系、おなかいっぱいな時に食べるデザートをアピール系と考えることができます。
ベイトフィッシュで満ちている場所のお魚さんたちはどんな状態でしょうか?
おなかいっぱいになってデザートを待っていると思いませんか?
アピールカラーとは?
アピールカラーと言われて、最初に思い浮かぶのは、チャート系のカラーだと思います。
実はこのチャートカラー、本当に良く考えられています。
皆さん魚が認識しやすい色はご存じですか?
これには色が持つ波長が関係してきます。
可視光線の反射を目(網膜)が受け取って色を認識するわけですが、この波長には長い、短いなどの長さがあり、その長さによって色の見え方が異なるのです。
波長が短い色ほど吸収されにくく、散乱されやすい
波長が長い色ほど吸収されやすく、散乱しにくい という性質を持っております。
可視光線はヒトが認識できる色の範囲になるのですが、魚はヒトが認識できない紫外線を認識できるようです。
紫外線は水深100m程度まで届くと言われているので、目が紫外線に特化して進化したのでしょう。
つまり、紫外線の反射に優れるチャートカラーは、魚に最も認識されやすいと言えるのです。
逆に赤外線に最も近い赤色は、すぐに色が吸収されてしまい、青っぽく見えるようになります。
水中に入った光は波長が長い赤色は吸収が早く、水深が深くなるほど青が強くなります。
逆に波長の短い紫は、深いところでも色が吸収されないので、紫のまま残ります。
つまり、アピールカラーは水深によって変わります。
水面直下の場合は、光を散乱しにくいカラーでシルエットを際立てつつ、紫外線の反射でさらに高アピールを狙ったり
水深の深い場所でアピール力を高めたい場合は、色が吸収されにくいカラーを選ぶのが良いでしょう。
水深の深いところに生息する赤い魚達は、自分達が見えにくい色を選んで赤くなったと思われます。
岩陰に潜むのであれば、真っ黒に擬態したほうが見えにくいですよね。魚には赤は黒に見えるのです。
お魚さん達ってすごいですね、、、
何色が良いかは狙うレンジによって異なります。
レンジの見極め
フィッシュイーターは普段何を考えていると思いますか?
魚になったことがないから正確には分かりませんが、何食べよっかな〜?が、殆どだと思います。
では、何を食べるか考えている魚はどこを見ていると思いますか?
食べたい魚が居る場所を見ているはずです。
つまり、レンジの見極めで大切なのは、狙っている魚が食べたいと思っている魚がいるレンジを見極めることです。
コノシロが浮いているからと言って、表層付近ばかり意識してもダメです。ハゼを食べている可能性だってあります。
目に見えている情報以外の情報を集めながら、レンジの見極めも必要です。
細かく探ってもなかなか答えは出ないので、私は大雑把に3段階に分けて魚を探します。
「基本的に魚は上を見ている」と割り切って大まかに探りましょう。
ルアーの種類で細かく分けても水の中での実態はわかりません。
持ち運ぶルアーの種類
先に解説した、ナチュラル&アピールとレンジコントロールを実践する場合のルアーの個数ですが、
ナチュラル&アピールのローテーション用で4種類と、レンジコントロール用で数種で事足ります。
まずは、その日自分がイメージしている釣りに、最適なレンジをトレースできるルアーをきめます。
そして、ナチュラル&アピールの考えから、
ナチュラルアクションのアピールカラーとナチュラルカラーの2種
アピールアクションの、アピールカラーとナチュラルカラーの2種
合計4種が決定しました。
次に、保険的な考えから、メインルアーで対応できないレンジをトレースできるルアーの、ナチュラルカラー、アピールカラーを選択。
これで、合計6種。
最後に、ちょこっと試したいルアーや、信頼しているルアーを決めると、ポックル内のルアーは10種以下になると思います。
実際釣りをしながら使うルアーは5種くらいだと思うので、充分事足りるはずです。
あらゆるパターンに対応する為に、大量のルアーを持ち歩きたい気持ちも理解できますが、選択肢が多いと本質を見失います。
思い切って割り切ってしまいましょう!
まとめ
以前は私も、向かう釣り場で想定できるあらゆる事象に対応すべく、大量のルアーと数本の竿を持ち、釣座にエントリーしておりました。
ですが、最近気がつきました。
二兎追うものは一兎をも得ず
色々な釣りをすると、全てが中途半端になり、結局釣果は落ちます。
であれば、狙った魚種に対して集中して取り組んだ方が、良い結果が期待できるのです。
そして、狙った魚を釣れば、最高の気分を得られます。
釣りの本質は楽しむことです。考え方は人それぞれになりますが、私の考え方を一例として取り入れていただければ幸いです。
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