現代の釣りにおいて、PEラインは最重要アイテムと言っても過言ではありません。
せっかくフッキングした魚も、PEラインの号数選択を間違えて、プッツリ切れてしまった経験があると思います。
「こんなデカいヤツがいるならもっと太いラインを巻いておけば良かった、、、」
こんな思い二度と味わいたくない!
今回は最適なPEラインの号数の選び方です。
- ライトゲーム=細いほど良い
- ロックショア=太いほど良い
間違いじゃないけど正解ではない
今回はこれらの考えについて本質を解説したいと思います。
これを読めば
- 今度○○釣りに挑戦するけど、何号のPEラインを買えば良いかな?
- 次に巻き変えるラインは何号が良いかな?
と言った悩みを解決することができるので、ぜひ最後までご覧ください。
PEラインの基礎知識についてはこちらで解説しているのでご覧ください。
PEラインの号数選択に必要な要素
最適な号数を教えます。
とは言いましたがPEラインの最適な号数はズバリ○号です!と断言することはできません。
詐欺かよ、、、って思いますよね?
ちょっと待ってください。これには理由があります。
PEラインの号数を選ぶために必要な項目がいくつかあります。
- 想定される魚のサイズ
大切なのは想定される魚のサイズであること。
ターゲットがアジであってもシーバスが想定されるなら、ある程度シーバスにも対応できるPEの号数でなければなりません。
- 釣り場の地形
変化の少ない砂地の堤防であればドラグを出すことで細いラインでも大物を獲ることができるでしょう。
ですが、根の入り組んだロックショアや人が多い人気のポイントでは、ズルズルのドラグで魚は獲れません。
様々なトラブルを回避するためにも強引なファイトができるPEの号数選択が必要になります。
- ロッドに搭載されているガイド口径
ガイド口径が小さいとリールのスプールからラインが放出される際に強制的に収束させられるので、接触抵抗が大きくなり飛距離が落ちます。
また、リーダーの結束部分がガイドに引っかり飛距離が極端に落ちてしまいます。
結束部分をガイドの外に出してキャストする方法もありますが、極端なショートリーダーはトラブルの元になるのでおすすめはできません。
ある程度大きい口径のガイドを使用することでこれらのトラブルは回避できます。
様々な要素を加味したPEラインの号数選択
ターゲットではなく釣座やロッド、リールによって最適な号数の選択が必要です。
私の場合、ライトゲームはPE 0.4号を使用します。
結束強度に自信があるので、いいサイズのシーバスや根魚も強引にファイトすることができます。
シーバスなどのミドルゲームはPE2号
河川や堤防ではオーバースペックですが、サーフや磯で使用する場合は青物が想定されるので2号を選択しました。
10g未満のルアーをキャストできますし、5キロクラスの青物であれば余裕で対応できます。
18、22ステラであればC3000番で実用ドラグ6kgなので、PE2号であっても性能を最大限発揮してもらうことが可能なわけです。
青物などのビックゲームはPE3号を使用します。
ロックショアがメインになるので、強引なファイトが基本になりますが、ルアーの操作性も損いたくありません。
ロッドを介した単純な引っ張り合いで私の腕力で3号以上のPEラインは耐えられないと判断しました。
PE3号を切ることができる人間は稀だと思います。
細い=飛ぶ は半分間違い
PEラインが細いと接触抵抗が低くなって飛距離が伸びると言われてますが、ガイドの口径を大きくした方が飛距離は伸びます。
ライトゲームでは1g未満のジグヘッドをキャストする必要があるので、0.1号などの極細PEラインが主流です。
ラインを細くすれば接触抵抗を下げられるので多少飛距離は伸びるのは正解ですか、接触抵抗を下げたいのであればガイドの口径を大きくする方が効果的です。
ガイド口径の大きいロッドを使用すれば、0.4号であっても 0.1号と同等の飛距離が期待できます。
つまり、わざわざリスクを負って極細PEラインを使用するより、PEラインをできるだけ太くしたままガイド口径を大きくする方が魚をキャッチできる機会が増えると言えますね。
太い=強い は体力次第
特にロックショアの青物アングラーに言えることですが、PE5号以上を使用するのが当たり前な風潮があります。
ですが、ラインが切れる原因は根ズレか結束箇所です。
特に根ズレが多いでしょうか?
根ズレしても切れないように100lbを越えるリーダーを使用するのも良いのでしょうが、根ズレしないようにファイトするのが最優先です。
また、ガイド口径が大きいロッドであれば100lbのナイロンリーダーをPE3号で使用できます。
アンバランス感が否めませんが、このセッティングであっても根ズレ部分か結束部分が切れるでしょう。
ロッドを立てた状態でも耐えられるドラグセッティングであればPE3号でも切れません。
PE5号を引っ張り合いで切ろうと思うと、ドラグ20kg以上の負荷をかける必要があります。
そんな負荷に耐えられる人間は稀です。
足場の悪い磯場なら尚更。
無理をして強すぎるタックルを使うよりも、自身に合っていて性能を最大限活用できるタックルセッティングを心がけましょう。
結束強度が全て
PEラインを選択する目安として、号数よりも引っ張り強度(lb)を重視すると思います。
ですが、引っ張り強度がいくら高くても、結束強度が低ければ意味がありません。
私は、PE3号ナイロンリーダー70lbで結束強度は13kg以上です。
この場合、10kgを越えるドラグセッティングが可能な訳ですが、ロッドを立てた状態で10kgのドラグが出ることはなかなかありません。
0.4号の場合は2kg以上の強度が出ます。
2000番のリールではドラグを締め切ってもラインは切れません。
つまり、ラインの性能を最大限引き出すためには、自身のノット技術が最重要であるということです。
ドラグセッティング
ドラグのセッティングは最も強度が低い結束部分をベースにセッティングします。
結束強度はだいたいライン強度の50%
50lb(22.6kg)であれば、だいたい25lb(11.3kg)が目安です。
つまり、50lbのPEラインを使用するのならドラグも10kg程度がMAXになります。
ロッドを立てた状態で10kgのドラグには耐えられませんが、、、
ライトゲームでも基本的な考え方は同じです。
8lb(3.6kg)であればだいたい4lb(1.8kg)
アジなど口切れしやすい魚の場合は別ですが、1.5kgのドラグ負荷であれば根魚やシーバスがヒットしても対応できます。
ドラグセッティングの重要性
ドラグセッティングは釣種、魚種、地形によって様々ですが、特に地形に注意しましょう。
結束強度がしっかりと発揮らせてフックがしっかりしていれば、ドラグが強すぎて困ることは少ないはずです。
障害物が少ないポイントであれば弱めのドラグセッティングであっても魚を獲れますが、障害物が多いポイントでは強めのドラグセッティングが必要になります。
ドラグをガチガチに締め込む必要はありませんが、弱すぎると根ズレで切られるので注意しましょう。
ご自身の体力と相談しながら、最適なドラグセッティングを導き出してください。
ドラグセッティングを間違うと、せっかくヒットした魚を逃す原因になってしまいます。
くれぐれも、軽視しないようにしてください。
まとめ
PEラインの選択において必要な要素をまとめました。
考え方はそれぞれあると思いますが、本質は変わりません。
- なぜ切れるのか?
- どこが切れるのか?
- どうすれば飛距離を伸ばせるか?
これらを理解し、本質を知れば選び方もわかってくると思います。
魚を獲るためのPEラインの号数選択
皆さんも是非実践してみてください。